演色性について

演色性の表示について

演色性が違うと、ここまで違います

以下の写真は弊社高演色LED電球「BH-1226RC」の導入事例です。既存の蛍光灯から交換いただきました。
以前の照明環境ではくすんでいたお洋服の色が導入後は鮮やかに、床のレンガも本来の質感を取り戻している事がお解りいただけると思います。

弊社LED導入後の店内(高演色Ra95電球色) 弊社LED導入前の店内(既存の蛍光灯昼白色)
BeeLIGHTのLED電球「BH-1226RC-WH-WW-15-60」の導入実例。原宿シカゴ下北沢店様にて。 弊社LED導入前の原宿シカゴ下北沢店様の店内の様子。

この変化は、導入前後の照明の演色性の差に起因するものです。

一般的な蛍光灯の演色評価数が大体Ra50~60程度なのに対し、BH-1226RCの演色評価数はRa95です。
演色評価数は自然光(太陽光)のRa100を基準として0~100の範囲で誤差を評価するものなので、Ra100に近いほど演色性が優れているという事になります。

演色性の差を感じる事が出来る身近の解りやすい例として、トンネルに入った時の事や、夜の街灯に照らされた時の事を思い出してみてください。肌や衣服が太陽光下で見る時とは全く別物の、灰色がかった色や黒ずんだ色に見えた経験はございませんか?それは、多くの道路照明にはランニングコスト重視の演色性の低い照明が採用されているためです。

演色性比較グラフ。

一般的なLED照明は演色性が低い

日常生活に用いる照明としては、JIS規格ではRa80以上が、国際規格(CIE)ではRa85以上が推奨されています。
現在販売されている一般的なLED電球の多くは演色性がRa80以上なので、Ra80以上のLED電球であれば最低基準は満たしていると言えます。

LED普及当初は高い演色性を実現できなかったため、Ra80程度でも「高演色」と謳われる事もありました。
ですが技術の進歩によりRa90以上のLED電球が登場するようになった現在、Ra80は高演色とは言えません。
それらは日常生活に使用する分には何ら支障のない光源ですが、自然光や高演色LEDと比較した場合、やはり見劣りしてしまいます。料理が色褪せて美味しくなさそうに見えてしまったり、服の色が違って見えたりと、実物と誤差が出てきてしまいます。

JIS規格推奨の演色評価数

領域、作業又は活動の種類 推奨演色評価数
化粧室、美容室、美術館、病院の診察室・手術室など Ra90以上
住宅、事務所、学校の教室、スーパーマーケットなど Ra80以上
電気室、機械室、倉庫など Ra60以上
住宅以外の階段や廊下
(※住宅ではRa80以上推奨)、屋内・地下駐車場など
Ra40以上

参考:[ 日本工業標準調査会 照明基準総則 ]
(リンク先のJIS検索で「Z9110」を検索)

料理にこだわりを持つお店が料理の色の見え方も大事にしようということで通常のLEDから高演色のLEDに交換したところ、それから評判が良くなり売上が上がっていったという例もございます。
太陽光とトンネル照明ほどの極端な差ではありませんが、高演色LED電球を実際に導入いただいた際には、Ra80のLED電球とRa90以上のLED電球の間にある差も決して小さなものではないことを実感いただけると思います。

BeeLiGHT製品は演色性に拘ります

弊社では演色性に拘り、専門分野においてご使用出来るような高演色製品に特化したシリーズの商品を2010年より販売しております。
精肉・鮮魚用に特化したLED電球の他、青果・花、飲食店・雑貨、美容室・アパレル・時計・宝石・眼鏡などなど、素材本来の色を再現したい様々なシーンに最適な高演色LED電球シリーズを取り揃えております。

BeeLiGHT 高演色LED画像。

また、LEDは食品や製品の劣化を招く照射熱や紫外線がほぼない為、より良い照射にて演出が可能となります。演色性に拘りのある施設様やスーパーなどの生鮮食料品・お惣菜売り場や生花店などの店舗様にご好評です。

ですので美術館などの本来の色を再現すべき施設は勿論、ホテルや飲食店、衣料品店などの店舗から一般のご家庭でも高演色のLEDを推奨いたします。

精肉に 鮮魚に お惣菜や料理に
精肉の写真素材。 鮮魚の写真素材。 料理の写真素材。
貴金属に インテリアに ファッションに
貴金属の写真素材。 インテリアの写真素材。 ファッションの写真素材。

そもそも「演色性」とは

冒頭でも軽く触れましたが、最後に演色性についてもう少し掘り下げたいと思います。
演色性とは、照明で照らした際の照射対象の色の見え方を表現するための言葉で、演色性を客観的に評価するための数値化した値として「演色評価数(CRI=Color Rendering Index)」が用いられます。

演色評価数には「平均演色評価数」と「特殊演色評価数」があります。
このうち「平均演色評価数」は、R1~R8までの試験色の見え方を数値計算によって評価した値の平均値の事を指し、「Ra」の単位で表されます。
自然光(太陽光)を基準値として「Ra100」で表し、この数値に近ければ近いほど演色性が良い(=高演色)とされているので、「演色性=太陽光の再現性」とも言えます。

平均演色評価数の評価に用いる試験色

R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8
マンセル値 7.5R6/4 5Y6/4 5GY6/8 2.5G6/6 10BG6/4 5PB6/8 2.5P6/8 10P6/8
マンセル値を
RGB変換して
色に出力

※マンセル値は色を色の三属性(色相、明度、彩度)で表現したものです。

一方「特殊演色評価数」は平均値ではなく、自然光との誤差を個々に評価する形でそれぞれの試験色が用いられます。
日本では、国際照明委員会(CIE)が定めたR9(赤)、R10(黄)、R11(緑)、R12(青)、R13(西洋人の肌の色)、R14(木の葉の色)の6色に、R15(日本人の肌の色)を加えた7色がJIS(日本工業規格)化されています。

特殊演色評価数の評価に用いる試験色

R9 R10 R11 R12 R13 R14 R15
マンセル値 4.5R4/13 5Y8/10 4.5G5/8 3PB3/11 5YR8/4 5GY4/4 1YR6/4
マンセル値を
RGB変換して
色に出力
本記事冒頭に出てきた「Ra95」などの値は、この演色評価数の「平均演色評価数」の事を指しています。

また、弊社のRa90以上の高演色素子を使用した製品には演色データを表示しておりますので、商品をお選びいただく際のご参考になりましたら幸いです。
※右図のCRIが平均演色評価数の数値になります。
BeeLIGHTのLED電球「BH-0711NC-WH-WW-Ra96」の演色性データ。